希少難病「大田原症候群」の母子の軌跡に迫る

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希少難病「大田原症候群」とは

希少難病「大田原症候群」とは

大田原症候群は、新生児や生後3か月以内の乳幼児が発症する希少難病です。原因不明で、体のけいれんや知的な遅れ、運動障害などの症状が現れます。

有効な治療法はなく、患者数は全国で100人程度とされています。この病気と闘う母子の軌跡を追ったドキュメンタリーが話題を呼んでいます。

大田原症候群は、重い障害を負って生まれてくる子どもが多い病気です。しかし、母親の愛情と周囲のサポートがあれば、子どもたちは懸命に生きています。

この病気の認知度を高め、患者とその家族を支援することが重要です。

症状と発症

大田原症候群は、新生児や生後3ヶ月以内の乳幼児が発症する難病です。体の膠着などさまざまな発作が起こる他、精神面や運動面でも発達が遅れます。原因不明で有効な治療法は確立されていません。

治療法

希望

希少難病と向き合い、前向きに生きる親子。治療法は未だ確立されていませんが、彼らは決して希望を失わず、日々を大切にしています。彼らのストーリーは、私たちに勇気と感動を与えてくれます。

大田原症候群との闘い

笑顔

大田原症候群との闘いの中で、母である長嶺さんは「花音ちゃんが楽しそうに笑っていた」というある出来事をきっかけに、自分の価値観と娘のそれを変えるきっかけとなりました。それ以来、娘の幸せを最優先に考えるようになり、障害を「かわいそう」と捉えるのではなく、「大事にする」べきものと考えるようになったのです。

長嶺麗子さんと娘のかなんちゃん

長嶺麗子 かのんちゃん

長嶺麗子さんは、希少難病「大田原症候群」と闘う愛娘・かのんちゃんとの日々を綴ったブログで注目を集めています。 かのんちゃんは生後すぐに発作を起こし、その後もさまざまな発作や遅延に悩まされてきました。 そんな中、長嶺さんは「大田原症候群」について広く知ってもらうため、メディア出演や講演活動に取り組んでいます。 また、同じ病気と闘う家族のための会も立ち上げ、情報交換やサポートを行っています。 長嶺さんのブログは、娘への深い愛情と、難病と向き合う家族のリアルな姿が綴られており、多くの人々の共感とエールを集めています。

娘の笑顔がきっかけ

笑顔の子供

花音ちゃんが2歳の時のこと。夕暮れ時に買い物に出掛けた長峯さんは、元気な園児たちが横断歩道を渡る様子を見かけ涙があふれました。しかし娘の花音ちゃんは泣く母親とは対照的に、園児たちを見て楽しそうに笑っていたのです。この時、長峯さんは「かわいそう」と思うのは自分だけ。「娘が今楽しく過ごしているのなら、それを大切にしよう」と気持ちを切り替えました。花音ちゃんの笑顔が、長峯さんに「ただ生きている」のではなく「生きていることを楽しんでいる」大切さを教えてくれたのです。

かなんちゃんの食事

食事介助

かのんちゃんの食事は、噛む力や飲み込む力が弱い彼女の身体に配慮したものが中心となっています。炊き込みご飯や蕪の煮物、味噌汁などの家庭的な料理をミキサーにかけてピューレ状にし、味付けを変えずに提供しています。食事の際は、お母さんがつきっきりでかのんちゃんに食べさせ、美味しいと褒めたり、味の変化を楽しんだりしながら、食事の時間を大切にしています。

医療活動

患児と家族

かのんちゃんの医療活動は、毎日の薬の投与と月1回の通院が中心です。ただし、原因不明の難病のため、これ以上治療するすべはないとのこと。そのため、長嶺さんは、今をかのんちゃんと共に楽しく過ごすことに重きを置いています。また、大田原症候群の家族会を立ち上げ、同じ悩みを持つ家族同士の情報交換や悩み相談の場を提供しています。

原因不明の病気

難病

大田原症候群は、新生児や生後3ヶ月以内の乳幼児が発症する原因不明の難病です。体の膠着などさまざまな発作が起こる他、精神面や運動面でも発達が遅れます。有効な治療法は確立されておらず、一生寝たきりで、座ることも歩くことも、ものを見ることも、言葉を発することもできない可能性があります。

この病気と診断されたとき、親御さんは絶望的な気持ちになるかもしれません。しかし、長峰麗子さんはそんな中でも娘のかなちゃんを一生懸命育ててきました。かなちゃんは今では8歳になり、笑顔で過ごすことができるようになりました。

長峰さんは「この子が今沿って楽しそうにしてるんだったらそれをこう大事にしてあげよう」という気持ちで、かなちゃんを育ててきました。その姿は、同じ病気で苦しむ家族に勇気を与えています。

長嶺さんの取り組み

家族会

長嶺さんは、愛娘のかのんちゃんが希少難病である「大田原症候群」を発症したことをきっかけに、同じ境遇にある家族を支えるべく、家族会を立ち上げました。この家族会は、情報交換や悩みを共有する場を提供し、当事者同士がつながることで心の支えとなっています。また、長嶺さんはメディアを通じて「大田原症候群」の認知度向上や、支援の必要性を積極的に訴えています。こうした長嶺さんの取り組みは、多くの患者や家族に希望と勇気を与えています。

メディアでの活動

かのんちゃんの福祉活動に感化された長嶺さんは、2016年、他の大田原症候群の患者家族と「大田原症候群家族の会」を立ち上げ、代表を務めています。家族会では、情報交換や交流会を通じて、患者家族同士のつながりを深め、支え合うことを目的としています。また、長嶺さんは、大田原症候群の認知度向上や支援体制の充実を目指して、積極的に講演会やメディア出演を行っています。

家族会「太田晴れ症候群」

長嶺麗子さんが立ち上げた「家族会「太田晴れ症候群」」は、同じ病気を持つ子どもとその家族を支える団体。病気の正しい理解、当事者同士の交流、情報交換などを通して、家族が孤立しないようにサポートしています。

会の活動は、当事者家族の交流会や、医師を招いた勉強会、行政への要望活動など多岐にわたります。長嶺さんは「家族会を通じて、子どもたちの可能性を広げ、家族の笑顔を増やしたい」と語っています。